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オートファジー

これまでに学会や医学雑誌で何度か目にしながら、どうしても理解できなかった『オートファジー』・・・第18回抗加齢歯科医学研究会で聞いた東京大学の水島昇先生のレクチャーがとてもわかりやすくて、やっとその実態がつかめた様な気がします。

『オートファジー』というのは『自食作用』。細胞の中に突然隔離膜という薄い膜ができ始めて丸く細胞質の一定領域を切り取ります。これがオートファゴソーム。この薄い膜にリソソームが滑り込んで融合すると、途端にリソソームに取り囲まれた領域の中身だけが壊れてアミノ酸に分解(オートリソソーム)され、その分解されたアミノ酸がリサイクルされてタンパクや糖やエネルギーを生み出します。オートファジーの役割は、細胞質を分解してできたアミノ酸などを使って飢餓危機を乗り切ることと、細胞内の浄化作用/品質管理の2つ。生物が生きていく上で絶対に必要な機能なのです。て書いてみたけど、理解できましたかしら? わたしが解説書を読んでもさっぱりわからなかったのだから、わたしのこの拙い説明文ではわからないかもしれませんね。

とにかくこの『オートファジー』は、細胞飢餓が起きたときに、速やかに潔く自らの細胞を分解して一時的にタンパク合成をすることで危機的状態を乗り切る作用なわけで、細胞を飢餓状態にさせると途端に(分単位で)オートファジーが始まります。オートファジーは、飢餓的状態のほか、出生時(生まれ出てへその緒が切られたら栄養源が一時的に遮断されるのですから、超危機的状態です)と受精時(受精卵が細胞分裂を始める最初のステップでオートファジーが必須)にも起きます。

そしてもう一つ常に行われているオートファジーの目的が細胞内浄化です。常に新陳代謝を繰り返す細胞内では随時ゴミが生まれています。そのゴミが浄化されずに溜まっていくと病気が発生します。オートファジーがうまくいかないと神経系に鉄が蓄積してしまう病気、あるいはパーキンソン病の一部の原因にもなっていることがわかってきています。

水島先生の講義中にメモしたことを書き並べて整理してみましたが、さて果たして合っているのか? 「大丈夫です。ここで説明したことは全部これに書いていますから。たった800円ですから」・・・講義の最後に紹介していただいた先生が書かれた本『細胞が自分を食べる  オートファジーの謎』(PHPサイエンスワールド新書)をさっそくAmazonで注文してしまいました。

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