幸福感と健康感
最近、『幸福』と『健康』の関係についての研究報告が妙に私の目に留まるのはどうしてでしょうか。
<幸せな人は9.4年長生きする>という記事を読みましたが、これは2011年のものでした。「あなたは幸せですか?」という問いに「はい」と答えた人の寿命は+9.4年だったという報告を紹介しています。この記事自体はポジティブ心理学の観点から如何に成功するかという話の冒頭に引用されたものでしたが、幸福感に満ちた生活はその生き方自体が健康長寿に関与するだろうことは、さもありなんと合点しておりました。
ところが先日Lancetで報告された<幸せだと長生きするとは本当か?>というオーストラリアの研究結果によると、『不健康は不幸をもたらすが、不幸で死亡率は上昇しない』という。幸福感に満ち溢れていれば健康長寿という結果もでていないそうです。何となくガッカリさせられる結果でした。
一方、京都大学で『幸福が生み出される脳内メカニズム』が解明されたという記事もみつけました。これによって、科学的データに裏打ちされた「幸福増進プログラム」を開発できることが期待されているのだそうです。正直云って、この領域を脳科学で語られるようになることに抵抗はあります(かつて精神科医になりたかったのに「精神分裂病(統合失調症)は科学で解明できる」と当時の教授が嬉々として語っていたのをみて興味を失ったわたしですから)。でも、『幸福感』がコントロールできることはすばらしいことではあるのでしょう。
最後に、先日facebookで日野原重明先生が語られたコトバを。
「健康とは、数値ではなく、健やかだと感じる、『健康感』をもつことです」
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