ビタミンDに右往左往
むかしから、サプリの是非の検討の中で必ず出てくるビタミンDですが、このたびMedical Tribuneがおそらく意図的に並べたのであろう(?)2つの報告。
<ビタミンD低値で認知機能障害が2〜3倍に>
<高用量ビタミンD投与で高齢者の転倒が増加>
前者は超高齢中国人1200人を調べたら認知障害が強いほどビタミンD値が低値だったことから、ビタミンD補充が認知機能の改善に奏功するかもしれない、というもの。後者は転倒歴のある70歳以上の高齢者に高容量のビタミンDを摂らせても下肢機能の改善はみられず、かえって転倒リスクは対照群より高かったというもの。
こう並べられてしまうと、一般市民も医療者もちょっと困惑ですかね。多ければ多いほど良いという類いのビタミンではないけれど、歳を取ると低下してくるので、それなりに補ってあげられるといいのではないかと、そんなことはわたしにも分かりますけど・・・人間、選択肢がいっぱいあると悩んでしまうもの。「良いと分かったらそればっかり」「効果が低いと分かったらすべて止める」となってしまうのもヒトのサガ。そういう点では、こんなアンチな報告はどっちにもほど良い抑制力になるのかもしれません。
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