予防医療の究極
予防医療の究極は、結局どういうことなのだろうか?と、何度も考えます。それは、『病院に縁がない人生を送らせること』で本当にいいのでしょうか。それが”予防の究極”でないことは分かっています。それは、前にここに書いた”後ろ向きの予防”だからです。では、”予防医療”となったら、わたしたち予防医療に従事する者は、何を指標にして働いたらいいのでしょうか。
結果として『医者いらずのピンピンコロリ』で人生を終われるのは理想ではあります。ただ、何かをやっておけば皆がそうなれるという極意はありませんし、現代社会の中で医療なしで生きていこうとすると、かなりたくましいカラダの鍛錬とそれ以上に固い信念を持ったココロが必要で、それを世間の皆さんに強いるのはムリです。
発症予防のために服用するクスリは、すべての人の人生において本当に予防になってるのかは実はわかりません。あくまでも統計学の導く確率論に従っているだけです。それを服用することでココロの安心を得るという効果はありますが、それは疑心暗鬼になった時点で意味がなくなります。今は世間に情報が溢れすぎていて、その情報を入手する手段が有りすぎるがために、路頭に迷っています。本当の答はきっとない、というか各人各様に答が違うに違いないのだから、一律で導くことにムリがある。となると・・・どうしたらいい?
予防医療の仕事は、”予防すべきヒト(受診者)を予防してくれる人(医療者)に委ねる仲介の仕事”でもなければ、”何かあった時の責任回避の保身”でもありません。さてさて、それでは『予防医療の究極』は、何かしら? だれか、明快な答をください。
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