文字制限
久しぶりに依頼原稿を書きました。院内誌に載せるための部署の紹介やPR記事ですので、字数制限が厳しくてかなり苦慮しました。できあがった文章を関係者はみんな褒めてくれますけれど、書いた本人はあまりうれしくありません。なぜなら、文章自体がおもしろくないからです。文字制限の厳しい文章はセンスが出ます。わたしにはそこで”遊ぶ”だけの技量がないのです。
一般的に、依頼を受けたらとりあえず文字制限を気にせずに書きたいことを書いてみます。この段階では、わたしもわたしなりに随所にウイットとユーモアを意識した云い回しや単語をチョイスしているつもりです。「うん、これなかなかいいね」とこっそり自褒めする表現なんかも・・・。この時点でだいたい制限字数の5割か6割増しの文章になっていますから、ここから削り作業が始まります。もっと短くて分かりやすい表現が他にないか?と何度も読み返して試行錯誤していくうちに、キレッキレのシェイプアップされた文章になっていきます。それでも最後の最後にどうしても20字とかのオーバーが残る。もう削る場所がない・・・まるでプロボクサーの計量の様です。全体の文章を初めから何度も読み返す・・・ない。「しょうがない、これ捨てるか」・・・最後まで何とかとっておいたわたしのこだわりの遊びココロをごっそり削ってしまえば余裕で制限数をクリアできます。分かってはいたけれど、これくらい残しておかないとあまりにつまらん文章になるから、と最後まで残しておいたのですが・・・泣く泣く、お別れ。
そうやって、最後に活字になった文章は、じっくりこなれてムダがなくて分かりやすいと自分でも思う。でも、おもしろくない。自分の書いた文章だから読むけど、こんな文章、よほどヒマじゃないとわたしなら最後まで読まないと思う。だから、本当に物書きさん方の技量ってスゴイなと思います。高々200字でもきっちり書き上げられる。あれは経験と知識に裏打ちされたセンスなのでしょうね。あこがれます。
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