わたしの何が悪いんですか?(後)
『生活習慣病』と銘打ったために、皆が勘違いするのでしょうか?
生活習慣病は、『あんたの生活態度が悪いから病気になった。だから、自業自得だもんね』という概念ではありません。1996年に当時の厚生省が提唱したのは、「生活習慣病の発症要因は、『外部環境要因』と『遺伝要因』と『生活習慣要因』の3つで、これのすべてが合わさって発症するもの。外部環境要因と遺伝要因は自分の力では簡単に変えられないけれど、生活習慣は今すぐから変えられる。生活習慣の改善で予防できるものならやった方が得だろう」というものです。あくまでも遺伝病なのだということを、ここでもなんども云ってきました。
『生活習慣がきちんとしていれば、糖尿病や高血圧にはならない』というものでもなければ、『糖尿病や高血圧症になったのは生活習慣が乱れていたからだ』というのも正しくはありません。もちろん、どこかの山奥で草の根ばっかり食っている人生を送るのならたしかに生活習慣病にはならないかもしれませんが、現代社会の中で真っ当に生きていても生活習慣要因だけの整備ではなかなかうまくいきません。それは外部環境要因や遺伝要因に引っ張られているからなのだから、本人の力だけでは太刀打ちできないと観念した方が建設的で健康的。
こんな窓口のところで行こか戻ろか躊躇しているのは、まさしく人生の無駄遣い。短い人生、他にしなければならないことはいっぱいあります。そんなことに悩んでないで早く前進しましょう。
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