これから
二度の大地震から一ヶ月が経ちました。まがりなりにも健診業務が再開され、本来の6、7割の数ではありますが、人間ドック受診者の方々が帰ってきました。
総じて健診データに影響はありませんが、避難生活が続く中でまとにモノが食べられなくてやせてしまったがために生活習慣病がかえって正常化した人や、避難所で毎日規則正しい生活リズムと朝昼晩きちんと出してもらえる食事のために思いの外良いデータばかりになった人がいる反面、脱水や過労によると思われる腎機能低下や多血症、筋肉疲労や薬剤の影響と思われる肝機能の著しい低下をきたした人たちも少なくありません。
結局、この大変な時期に人間ドックを受診してくれる心がけに感謝しながらも、正式な病態はもうちょっと生活が落ち着いてからでないと何とも分からないというのが正直なところです。今回の大震災を経験した人の皆が皆、飢餓状態と極度の過ストレス状態にありましたから、本当の勝負はこれからです。まだまだ震度6弱以上の余震が2ヶ月はあるかもしれないと予想されてはいますが、カラダ自体は明らかに慣れてきました。一瞬パニクッたカラダはしっかり反省しています。二度とこんな慌て方はすまいと誓っているはずです。これからの体調に十分注意しながら、異常値が認められた人は夏の頃に今一度内科外来で採血検査をしてもらうことをお勧めします。一時的なモノならすぐに元に戻りますが、かえって進行性に悪化する人も出てくるかもしれないことを懸念しております。
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