診察の表情
人間ドックでは、担当分けしながら各医者が毎日30〜40人くらいの受診者さんの内科診察をします。先日、名前を呼んで診察室に入ってくる人が揃いも揃って苦虫を噛み潰したような難しい顔をしている、と感じた日がありました。「どうしたんだろう、何かあったのだろうか? 待ち時間が長いというのだろうか、誰か不愉快な事件でも起こしたのだろうか、アテンダントのお嬢さんの態度が悪いんだろうか、それとも気候や気圧のせいかだろうか?」などと、受診者さんの顔色を見ながらドギマギして診察業務をこなしたことがありました。
業務を終えた後になってふと思ったのですが、あれはわたしのせいだったのではないかしら? わたしが沈んだ疲れた顔で呼び入れていたから。・・・そういえば、日によっては、どうしてみんなそんなにニコニコしているの?と不思議に思う日もあります。日によって、そんなに陽気な人と陰気な人が集中するはずがない。となると、皆さんの表情を作っているのは、みんなに対峙するわたしの影響なのではないか、と考えるのが妥当。蒸し暑い上に、声のトーンも顔のトーンも低いわたしの顔を見るだけで無意識のうちに不愉快そうな無表情が出来上がったのではないかと気づきました。
かといって、意味もなくニヤニヤしてたらそれこそにらみ返されます。もっと、内から醸し出す明るさ・・・そんな『ごきげん』は一朝一夕では出来上がりません。でも、カラダが痛くてもよく眠れなくても地震で自宅が大変でも、仕事中だけは『ごきげん』だらけの表情ができるプロになりたいものだと思います。
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