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コグニサイズ

再び第16回日本抗加齢医学会総会のレポート。

シンポジウム『エクササイズとメンタルヘルス』の中で、国立長寿医療研究センターの島田裕之先生が『コグニサイズ』を紹介してくれました。MCI(軽度認知障害)の高齢者に、同センターが開発した複合的な運動プログラム『コグニサイズ』を10か月間行ってもらったところ、全般的な認知機能の低下抑制や記憶力の向上、脳萎縮の進行抑制などが得られたそうです。

このプログラムは、単なる有酸素運動や筋トレを導入しただけでなく、記憶と思考を賦活させる課題を交えながら運動するというところがミソのようです。アルツハイマー病のリスクファクターには糖尿病や高血圧、肥満、うつ病、喫煙などがありますが、それらよりももっと発病に寄与しているのが”身体的不活動”なのだとか。運動が認知症予防の主戦力であることは、もはや常識になりつつあります。運動することで記憶中枢である海馬が発達することが原因なのですが、この海馬の発達は運動や身体活動で促され、単純な運動よりも遊びながら運動した方がより発達するという・・・「何事も、『遊びゴコロ』が重要ですね」と島田先生は総括されました。

『コグニサイズ』・・・英語のcognition (認知) とexercise (運動) を組み合わせた造語だそうですが、ブームになるかもしれませんので興味のある方は国立長寿医療研究センターのHPをご参照ください。

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