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メタボ健診の思惑

先日紹介しましたが、初めて特定健診が始まって8年目をむかえて、2年後の見直しのための検討を行った結果、「特定健診は心血管イベントのリスクであるメタボリックシンドロームの洗い出しに成功したけれども、肥満者ではないヒトのリスクを拾い上げられてない」という指摘がされ始めました。厚労省健康局の『特定健康診査・特定保健指導の在り方に関する検討会』がそんな結論を出して追い風になっている様子。「そんなこと、最初から分かっていたことでしょ。その中で、内臓脂肪蓄積の人は自分の力でリスク解除できる可能性があるから、それを拾い出すシステムとして特化したんでしょ!」と、ずっと突っこんできたわたしとしては、とても不本意な風潮だと不機嫌になっていました。

ところが先日配信されてきた日経メディカルの記事、『10年ぶりに見直されるか?メタボ健診』(加納亜子)を読んできて、ガッテン! 厚労省保険局の開催する『保険者による健診・保健指導等に関する検討会』で、既存の基準で継続すべきという意見が多数を占め基準の見直し不要の結論が出たというもの。多田座長の、「メタボ健診の目的は症状の早期発見・早期対応ではない。症状を来す前に指導を行い、疾患の発症を予防するための取り組みだ。国民が自ら生活習慣を改善するのを手助けするものと捉えれば、既存の評価指標で十分と判断した」「非肥満者はそもそもメタボリックシンドロームの定義に該当しないので、健康増進法に基づき、市町村が健康教育などを実施すればよい」と云う意見。そうだ、そうだ~! 財源の違うものを一緒くたにするな~! 臨床現場がすべきことを保険者に丸投げするな~!

ちとすっきりしました。まあ、健診がどっちになってもわたしたちのすることは一緒ですけれど。くどいようですが、内臓脂肪肥満のマルチプルリスクファクターの方が、非肥満のマルチプルリスクファクターの方よりはるかに軽症。というか、後者は前者と違ってもうすでに病人なんだから、さっさと病院に行かなきゃ。

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