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心臓ドック

大体どこの健診施設でもそうですが、脳ドックはキャンセル待ちの人気ぶりだけれど心臓ドックはさほどでもありません。有名タレントが若くして心筋梗塞になったとか、有名アスリートが突然死したとかいうニュースが話題になると若干受診希望者が増えますが、ブームはすぐに去っていきます。

なぜかというと、おそらく「自分は心臓は大丈夫」と思っているヒトが多いからでしょう。むかし救急外来に担ぎ込まれてきた急性心筋梗塞患者さんが「オレは心臓には自信があった。『心臓に毛が生えている』と云われてきた」とか騒いでいたことを思い出します。心電図や聴診で精密検査の指示を出しても大半のヒトが精査を受けずに放ったらかします。「どうもないから」という理由で。申し訳ないですが、心臓発作にはほとんど前触れなんかありません。不整脈は危険なものほど症状がありません。何かあるときは突然意識を失って倒れるときです。心筋梗塞も突然起きます。動脈硬化が少しずつ進行して狭心症を繰り返しながら心筋梗塞になると思ったら大間違いです。動脈硬化を起こしている血管では常にプラークの破綻(血管の壁が壊れる)が起きています。それを自分の力で修復しており、その修復が間に合わないと一気に詰まるのです。前触れの有無なんか何の役にも立ちません。

だから心臓ドックというのがあるのですが、ここで大事なことは2点。気になる症状があるならドックなんか受けずに循環器内科の外来を受診してください。ドックは症状のないヒトが受けるものです。もう一つは、ドックで問題がなかったからといって喜んではいけません。あくまでも今までの成績発表ですから、問題がなかったら今から節制すべし、と考えないと意味がありません。明日のことなど何もわからないことを忘れてはなりません。心臓ドックは”異常の有無を調べる検査”ではなく、これからの人生をがんばるための”前準備”に他ならないことを肝に銘じていただきたいと思います。

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