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「バターは毒物ではない」

バターと健康:エビデンスが示すものとは?>という題名でCare Netに内分泌科医兼栄養学者のBoris Hansel氏による解説を編集したものが掲載されていたので読んでみました。「バターが健康に良いのか悪いのか?」という論争に対するコメントですが、その最後に書かれていたまとめの文章にとても共感できました。

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バターについて話す際には、現在ある知見に則したバランスの取れた議論を行うことが必要である。
●第1に、バターは健康維持に不可欠なものではない。バター自体は“健康食品”ではない。
●第2に、バターは飽和脂肪含有量が最も高い食品の1つであり、日常的なバター摂取は血中コレステロール値の上昇を促進する。
●第3に、バターは毒物ではない。それゆえ、バターを非難する正当な理由は存在しない。バターは、適量で摂取され、飽和脂肪酸量が多い他の食品に加えて摂取されることのない限り、バターを好む人々に喜びをもたらす食品であると認識されるべきである。

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これはバターに限ったことではありません。世の中のすべての食材に当てはまる真理だと思います。特に第3についての文章の「バターは毒物ではない」「バターを好む人々に喜びをもたらす食品」という表現が好きです。理屈で食べものを評価するのは勝手ですが、それがずっと昔から存在する食べものであり、多くの人に好まれてきて廃れることなく食べ継がれてきた食材であるということに勝る理屈はありません。もっと、食事の時間を楽しい時間に、心身ともに満ち足りたリッチな時間にしたいものです。

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コメント

毎日面白く拝見。『バター」は、「食べ次がれてきた食材」との記載は、「食べ継がれてきた食材」の誤りかと。

投稿: 渡辺勉 | 2016年9月 1日 (木) 10時21分

渡辺勉さま

いつも読んでいただき、ありがとうございます。そして、ご指摘ありがとうございます。何事もなかったかのように、こっそり書き直しておきました(笑)

投稿: ジャイ | 2016年9月 1日 (木) 19時41分

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