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やせても食うな!

先週は一週間のうちに3人ほど同じようなことをしている女性受診者に結果説明をしました。

「震災のあと、何もしていないのに体重が3キロとか5キロとか減っていくので、心配になって無理やりにごはんをたくさん食っている」というもの。その結果として、無意味に空腹時血糖値が異常上昇していたり、肝酵素に異常が出たり脂肪肝になったり・・・あまりに急な変化(去年までとあまりに違う)なので問いただしてみると、白状する答がみんな上に書いたように同じもの。

「で、体重戻りましたか?」「いいえ」

このブログでも過去に何度も書いてきましたが、食べる量が減ったとかいうのでない限り、無理に食ったって体重が増えるはずがありません。もしそれが甲状腺機能亢進症や悪性疾患などの消耗性の病気のためにそうなっているのだとしても、食べても絶対に太りませんし、かえってお腹を壊したり、今回のように持て余してあふれ出たエネルギーのために無意味に異常を導き出すだけのことです。「食欲があるのにやせていくから不安」という理由で食べたくもないモノを無理やり食っても、害こそあれ何の得もないことを、一生懸命説明しますが、どこか腑に落ちない表情を返してきます。

今回は、あの大地震の影響による自律神経系の高ぶりがいろいろな反応をカラダにもたらしているようです。理由は何であれ、食欲が落ちているとか体調が悪いとかいうのでなければ、とにかく食事は昔のままに普通に食っておけば大丈夫。体重は、その時が来て「必要だ」とカラダ自身が判断したら勝手に増え始めます(増えなければ増えないで「今がベスト」という判断なのでしょう)から、焦らないことです。

ちなみに、太らないことをいい事に煩悩にまかせて貪り食っていると、わたしのように突然増え始めて歯止めが効かなくなりますからご注意ください。こっちの方がはるかに厄介で一大事です。

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