報道の良識
ノーベル文学賞受賞のボブディランが反応しないのは「無礼で傲慢だ」というノーベル委員長のペール・ベストベリィ氏のことばがメディアに報道され、それに対して「ボブディランらしい」「そんなことをいうおまえこそ傲慢だ」「だから選考基準がおかしいんだ」「権威の押しつけだ」などとSNSを通して多くのヒトが賛否両論を語り合った。それが今になって、実はベストベリィ氏のコトバはちょっと違っていたという。「無礼で傲慢だ」に続いて、「でも、それがボブ・ディランという人間だ」「この事態を予想してはいなかったが、彼は気難しいようだから驚きはなかったよ」「我々は待つ。彼が何と言おうと、彼が受賞者だ」と語ったという。
先日は、沖縄で大阪府警の機動隊員が工事反対派に「土人」と発言したことで大騒動が起きましたが、これも後になって、実は現地反対派の連中のコトバの方がはるかに汚く、殴られながらもガマンする機動隊員の動画が出てきて、騒動が急に収束。
こういうのは、最近の傾向なのでしょうか。面白そうなフレーズだけ並べて話題を煽る。世間で話題になってそれにともなって周りの多くを巻き込んだ上で、「実は・・・」と云う、そこまで想定した上での話題振りなのでしょうか。何かね、いい気がしませんね。インスタグラムやLINEに盛った写真や効果的な部分だけ切り取った写真をアップするのと同じにおいがします。個人が自らの虚構を盛るのは本人の勝手だけれど、週刊誌記者ばりの報道の仕方をするのはどんなものでしょうか。こんな時代だからこそ、報道する側の良識をもっと求めたい気がします。
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コメント
こんばんは、ご無沙汰しております。
私も沖縄の工事妨害派が、機動隊員や防衛省職員へ暴力をふるう動画をTwitterで見ました。
マスコミの偏った報道だけが独り歩きしていたら、家族まで巻き込む反対派の脅しや暴力に曝されている機動隊員は気の毒ですよね。
事実をそのまま報道する事すら出来ないマスコミって必要な存在でしょうか?
投稿: 猫のしっぽ | 2016年10月30日 (日) 22時01分
猫のしっぽさん
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
報道を受ける側がそれを求めているからしょうがない時代なのかもしれません。そして信頼できようができまいがそれを一気にパンデミック状態に広められてしまうSNS時代の弊害・・・時代が一気に変わりすぎて皆の良識/常識が付いていけてないように思います。物事何でも疑ってかからねばならないのも寂しい話ですが・・・。
投稿: ジャイ | 2016年10月30日 (日) 23時29分