心リハ学会その他
せっかくだから、先日の日本心臓リハビリテーション学会九州支部地方会の話題をもう一編。というか、先日の三浦先生のレクチャー以外で記録を残しておきたかった項目を箇条書きしておきます。
●心不全と骨格筋不全~九州大学の筒井裕之のお話から。団塊世代の高齢化を基盤に『心不全パンデミック』というコトバがちらほら聞こえ始めている昨今、実は、急性心筋梗塞の入院数はここ数年横ばいなのに対して、心不全による入院数が右肩上がりに増加しているという現実を知らねばなりません。わたしが循環器内科に居たころの若い先生方はちっとも興味を持たなかった疾患が、循環器の世界を凌駕しようとしています。心不全は心血管病の終末病態・・・だから、わたしたち予防医療従事者の使命は、心不全になるようなカラダにさせないことです。心不全は運動能力の低下が関与しています。運動能力の低下にはミトコンドリアレベルの障害による骨格筋不全が関与しています。ん~むずかしい。
●4秒筋トレ~熊本大学の都竹茂樹先生のお話。高齢者のサルコペニアやフレイル予防に筋トレが重要だということは今や常識。そのノウハウは先生の著書を読めば良いとして、この方法を普及させるのに最大の難関が、「みんな『他人ごと』だから集まってこない」ということ。わたしも頼まれて健康講話によく行っていましたが、無理やり集められた感満載の聴衆にお話をするのはちょっと虚しかった記憶があります。「いかに『自分ごと』にさせるか」・・・ひと工夫もふた工夫も必要な集め方、パンフレットの見せ方など、先生の熱意を感じながら拝聴しました。
●ビタミンD~JCHO九州病院の佐藤憲明氏のお話から。内容は週3回のビタミンD摂取だけで、健常高齢者だけでなく心不全高齢者でも下肢筋力が増強することが確認されたというはなしでしたが、そういえばたしかビタミンDは認知症予防にも効果的だったはず。サプリとしてのビタミンDはこれからさらに引っ張りダコになるのか。
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