若年者の禁煙治療指針
Medical Tribuneに日本禁煙学会が発表した『若年者の禁煙治療指針』についての記事が出ていました。
※『若年者(35歳未満)と未成年(20歳未満)の禁煙治療指針を作成しました』(日本禁煙学会)
2016年4月の診療報酬改定で「ブリンクマン指数200以上(1日喫煙本数×喫煙年数)」の縛りが消えたため、今までは基準を満たせなかった35歳未満の喫煙者や未成年の喫煙者の禁煙指導に保険診療が使えるようになったのを受けて、一歩踏み込んだ治療指針を発表したそうです。
禁煙指導はできたら若いヒト達にやっていきたいというのは当然のこと。歳とった連中が「おれは死んでもせん禁煙なんか!」と叫んでいるのは放っておけばいい。どうせ吸っても吸わなくても人生への影響は知れている(せいぜい呼吸苦で苦しめられるかどうか)のだから。でも、若年者は違います。今の高齢者が若かったころよりタバコ以外の酸化ストレスの量が尋常でないので、血管壁や各臓器への破壊力が年を重ねるごとに効いてくるからです。わたしですらこの齢で冠動脈が石灰化だらけなのは喫煙の影響だと確信しています。今の若い子たちに至っては何をか云わんやです。
”20歳以上35歳未満の若年者では若年者の特徴や注意点を念頭に置いた対応が望ましい””未成年者では心理的治療(カウンセリング)が基本であり、薬物療法は離脱症状の強い者に対しては考慮してもよい”・・・ま、なかなか大変だと思いますが、若いヒト達の方が実は素直です。どれだけカッコつけていても、人生経験自体が少ないので内心は心配性な子ばかり。しかも吸い始めてからの時間が短いので改心はしやすい。なにしろ今は、吸わない方がカッコいい時代ですから。
飲食店内の完全禁煙を進めたい厚労省の発表に、当の飲食店主より先に猛反発したのが国会議員さんたちだから、まあ日本の禁煙政策はそう簡単には進みません。草の根作戦で、若い子たちからカッコいい人生に導くようにがんばりましょう。
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