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日本人は別物?(前)

やっと読み終わりました。『欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』(奥田昌子著、講談社BLUE BACKS)

内科医で予防医療の専門家である著者の自信に溢れた理論。すばらしい。

●日本人は炭水化物を控えてはいけない
●日本人がオリーブオイルを摂りすぎると生活習慣病に
●筋トレをしても、日本人は“やせ体質”にはなれない
●血圧のために減塩すればいいとは限らない
●生活習慣が同じなら、日本人は欧米人より大腸がんになりやすい
●日本人は、欧米人より乳がんになりやすいタイプの乳房を持つ人が多い
●日本人が感染する東アジア型のピロリ菌は、欧米型のピロリ菌と違って胃がんを起こす力が強い
●日本人は、飲酒によって血圧が上がりやすく、すべてのがんの発症率も上がる

なかなか刺激的です。もともとわたしも日本人には日本人のデータでないと意味がないと思っていたので、真偽のほどは本当は分からないけれど、概ねかなり気に入っています。その中で、特に面白いと思ったことがいくつかあります。

まず『倹約遺伝子』のこと。日本人のような農耕民族はもともと飢餓の歴史が長かったためにわずかのカロリーで生き延びる効率的な代謝機構が発達した。だからインスリンを分泌する力があまり強くなく、余分に食うとすぐに太る。あるいは欧米食のように突然血糖を引き上げるようなことがなかったのでインスリン分泌能が発達しなかったという風に理解していました。それが根本から誤解なのだと云うのです。

インスリンは余ったブドウ糖をグリコーゲンに変換して筋肉や肝臓に蓄積させてエネルギーとして使います。実はアジアの土壌は肥沃で豊かな食文化の歴史でした。農耕民族であるアジア人はいつでも炭水化物を摂ることができるので、わざわざエネルギーを身体の中に蓄えておく必要がなく、インスリン分泌が少なくても問題ない。それに対して、ヨーロッパでは炭水化物があまり採れない土壌だったのでやむを得ず肉と脂肪が主食だった。つまり、数少ない炭水化物を摂れるチャンスには可能な限り吸収して余分に蓄えておく必要があったからインスリン分泌能が発達した、というのです。(つづく)

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