高血圧の管理
CareNetから配信されてきた記事は米カリフォルニア大学アーバイン校で研究されたもので、「Alzheimer's & Dementia」オンライン版に掲載されたものだそう。「the lower, the better(低くコントロールできるほど良い)」が常識になっている高血圧治療の目標設定で、「中年期の高血圧は晩年の認知症リスクや、心臓発作・脳卒中のリスクを高めるが、80代または90代で発症すると90代での認知機能低下リスクが低減することが判明した」というものです。つまり、私のように中年期から血圧が高い連中はきっちりと降圧に努めないと危ないけれど、ずっと低かった血圧が80代になってから高くなった場合は、むしろ認知症にならないように作動した生体の防御機構だということを物語っています。
これは面白い機能です。もともと80才以上の超高齢で元気に生きることを想定されていない(かどうかはわからないが、少なくともむかしは存在しなかった)から若い世代から連続的かつ一元的に考えていたけれど、本当は高齢まで生き延びたところで発現し始める機序がもともと隠されていた可能性がある。あるいは、寿命が伸び始めたために生体がサバイバルのために新しい生体防御機能を作り出し始めた。そんなこと、あるかもしれませんよね。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- 転倒予防の日(2024.10.11)
- 独り好き(2024.10.07)
- フレイル予防(2024.10.02)
- 酒で糖尿病リスク減?(2024.09.30)
- 転倒リスク予測(2024.09.25)
コメント