マイクロバイオータ
職員健診の大腸検査の待ち時間にやっと読み始めることができた『腸科学~健康な人生を支える細菌の育て方』(早川書房)。
マイクロバイオータ、つまり腸内細菌叢=腸内フローラの入門書として昨年秋に発行されたこの本、読みやすいけど厚すぎる。でも面白いので、ぜひ、特にこれからお子さんを生むとか離乳期のお子さんがいるような若いお母さん方は読んでみるといいと思いました。
まだ全部を読み終えていないけれど、「たかが細菌 されど細菌 」どころではありません。「人間は細菌でできている」「細菌の出来が人間の資質を決める」という事がジワジワと理解できてきています。
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「新生児に最初に移り棲んだ細菌の仕事は、子宮内にいたころにあった酸素を消費して無酸素の環境をつくることである。」
「無菌状態の胎児が経膣分娩で最初に出会うのが、母親の膣と肛門細菌である。最初に出会ってその後のその子と長期にわたって共存する細菌が母親譲りであるということはとても理にかなっている」
「ところが、帝王切開では最初に遭遇する細菌は母親の皮膚由来だけでなく、医師や看護師の皮膚の細菌の可能性もあれば病院内のそれである可能性もある。最近の報告では、帝王切開で生まれた子は肥満やアレルギーや虫歯やグルテン不耐症が多いという。さらに帝王切開では抗生剤投与も行われることによってさらに腸内細菌叢の分布を変えてしまう」
「離乳期に、人生最大の再構成がマイクロバイオータに起きる。つまり離乳期に何を食べさせるかがその子の腸内細菌叢を決めるとともに、この時に腸内細菌叢の質をよくさせるチャンスでもある。」
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ちょっと書き写すのが面倒くさくなったので、この辺にしておきますが、マイクロバイオータ(腸内フローラ)の世界は、単なる時のブームでは終わらない感があります。人間のカラダに起きる全てのことが腸内細菌叢で作り上げられていることを証明しようと学者さんが目の色を変えています。これらの単語にアンテナを高くさせて、正しい知識を吸収させましょう。
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