ヘパトカイン、セレノプロテインP
<運動の効果が上がらないのは「運動抵抗性」のせい 原因ホルモンが判明>
さてさて、またしても新しい概念が出てきましたよ。運動の効果を打ち消す「運動抵抗性」という病態、そして運動の効果を無効にするホルモンがみつかったから、これから運動の効果を増強する薬が開発できるのでは、と云う。
「運動をしていても効果を得られにくい原因のひとつは、肝臓ホルモン『ヘパトカイン』が骨格筋に作用し、運動の効果を無効する『運動抵抗性』が起きている」という金沢大学チーム。「ヘパト」は肝臓で「カイン」がホルモンだから、肝臓から分泌されるホルモン(”アディポカイン”が”脂肪から分泌されるホルモン”という意味なのと同類)というところまでは理解したわたし。そのヘパトカインのひとつである(というか多分一番メインの?)「セレノプロテインP」というやつが、運動抵抗性の正体だそうです。
で、どうなのよ。これが運動効率を下げることは分かった。で、これを低下させる方法はどんなことなのよ?「研究チームは今後、2型糖尿病などの身体活動低下に関連した疾患に対して、セレノプロテインPとその受容体を標的にした新しい運動効果増強薬の開発や、測定による運動効果の出やすさの診断などにつなげたいとしている」というのが、わたしを苛立たせるわけです。どうして薬を開発させようとするの? アディポネクチン作動薬と同じように、「これさえ開発させれば人間努力しなくても・・・」と、どうしてそうなるのよ?と思うわけです。
それでも、なんかちょっとウキウキします。アディポ(サイト)カインが出てきた頃と同様、ホルモン群のいろいろな新しい作用が発見されるのでしょうね。
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