« 起立性調節障害 | トップページ | 繋がっていること »

長生きホルモン

アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンの親玉で、『超善玉』と呼ばれているホルモン。まさしく脂肪細胞の存在価値のほとんどは、これを分泌させることです。昨年の4月からうちの施設の人間ドックメニューの中に組み込まれていますが、正常値が4μg/mlなのに対して、2~3μg/mlの人もいれば50~60μg/mlの人もいます。このホルモンは動脈壁をパトロールして適宜修復をすることで心筋梗塞になるのを予防したり、インスリンコントロールをして糖尿病にならないようにしたりしています。もちろん多いほど良いわけですが、これは不節制すると減っていく特徴がありまして、飲み食いの他にも、イライラすると減るとか、睡眠不足で減る、運動不足で減る、タバコで減る・・・まあ、とても道徳的な働きであります。

このホルモン、奇しくも最近のテレビの健康番組で説明があったようで、受診者の皆さんの方が詳しく知っていました。『長生きホルモン』とか『長寿ホルモン』とか云うらしい。そこで、ずっと『超善玉ホルモン』と云ってきたのをやめて皆さんの知っている『長寿ホルモン』という言葉に替えて説明しました。「アディポネクチンがとても多いですね。これはいわゆる長寿ホルモンというやつで、これが多いほど良いということになります」と。そしたら、「別にわたしは長生きなんかしたくないのに」と全否定されることが立て続けに起こりまして・・・。褒めているのに拒絶されるなんて・・・言葉というのは本当に難しいものです。

結局また、『超善玉ホルモン』に戻して説明しています。ちなみにわたしの今年の職員健診での値は7.8μg/ml。良くもなく、悪くもなくの極めて凡人でありました。

|

« 起立性調節障害 | トップページ | 繋がっていること »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 起立性調節障害 | トップページ | 繋がっていること »