7つは多すぎ
むかしから医療現場ではこの「7つの・・・」が鉄則です。あるいは「10個の〇〇」。脳卒中にならないための10の生活習慣、健康で長生きするための7つの生活習慣、●●の7つの法則・・・そんなのと同じように、アメリカ心臓協会(AHA)が提唱する“Life's Simple 7”も発表されて数年経ちます。これの成果の研究が「Hypertension」6月26日オンライン版に掲載されたということでCareNetに報告されていました。
「禁煙」「健康体重の維持」「健康的な食事」「身体活動の継続」「血糖値の管理」「脂質値の管理」「血圧値の管理」・・・この7個の健康的な生活習慣を続けると高血圧リスクが低減する、というものです。
これをシンプルで簡単な生活習慣として並べることに異論はありませんが、シンプルで簡単ではないのは、「この7つをすべて行うこと」です。実際、研究対象の米国黒人の中に、7個全てを守っていた人はひとりもいなかったのです。まあ、当たり前といえば当たり前ですかね。「全部でなくてもいいからひとつでも多く励行するほどリスクが下がる」ということを云いたいのだと思いますけれど、この手の生活変容に関わる項目は7つとか10個とか多ければ多いほど、「わたしには無理」と投げ出しがちです。できたら、病気の定義の『○○の3原則(Trias)』みたいに、簡単な最低限の3つくらいに厳選してもらえないものかしら。
でも、なんか最近どうもこの「7つ」ははやりなのようです。たとえば、『完訳 7つの習慣―人格主義の回復』とか、『"夏の宿題地獄"を楽々クリアする「7つの手」』とか。
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