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内臓脂肪食

京都医療センターの坂根直樹先生が提供してくれた患者指導用スライドをダウンロードしましたが、そこに並べられた、『内臓脂肪がつきやすい人の食の3特徴』というのを見ながら、独りツッコミ(笑)

その3特徴というのが、
1.早食い
2.残さず満足するまで食べる
3.緑黄色野菜は食べないが、間食、スナック菓子、アイスクリームを好む

だそうです。「とくに寝る前のアイスは要注意です」という医師のコメントで〆られていました。いや、いいんですけどね、自分がそうだからこそ、この指導会話には異議を唱えたい。

『早食い』が悪いのではなく、良く噛まないことと、満腹中枢が刺激される前にたくさん食ってしまうのが悪いだけです。『残さず食べる』のは、”もったいない”精神の日本人の美徳であり、持って生まれた”才能”です。嗜好品は『好き』なのが悪いのではなく、欲望に任せて食いすぎるのが悪いだけです。みなさん、「ただ屁理屈を並べているだけで、云っていることは同じだ」と思っているかもしれませんが、そうではありません。内臓脂肪がたまりやすい人や糖尿病になりやすい人、あるいは太りやすい人は、自分の持って生まれた性質であって、そうでない人と比べて、同じものを食べても違うカラダになるのです。もともとそのおかげで、食えずとも生き延びてきた人種なのですから。

『早食い』を治さなくてもいいから、いつもより2、3噛み余分に噛んでから飲み込む(あるいは飲み込みかけて「まだ噛める」と思ったら、一度戻して噛み直す)意識を持つと、もっとおいしく食べられます。『残さず食べる』は常識だし、好きなものは変えられないのだから、最初から半分しか作らない、買ってこない、並べない、の勇気さえあればいい。目の前に大好きなモノだけがいつもの半分しかないと分かったら、必ず大事に大事に舐めるように味わって食います。これは人間だけが持つ重大な特徴です。犬猫なら、目の前にあるものは考えることなく大急ぎで飲み込みますが、人間は全体把握能力を持ち合わせています。

食欲は生き物の最大の欲求。これを抑え込んでいては生きる意味がありません。もっとおいしく、食事の時間を一番の楽しみの時間に! それが、わたしたちの伝えたい”食事の在り方”です。

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