先入観(後)
(つづき)
それが一般社会の隣り近所の人との付き合いならどうでもいいのかもしれませんが、仕事だとそうもいきません。特に予防医療の世界は、行動変容に導く主役はパラメディカルスタッフ(特に保健師さん)です。
前もって受診者のカンファレンスをしていても、「この人はしっかりした信念で自分の考えに導いていけるから任せればいいけど、ちと厳しすぎないかしら」と感じる人もいれば、「多分この人は他人を行動変容させられるスキルもセンスもない。きっと話しても無駄だから、私が直接受診者に話そう」と最初から諦めざるを得ない人もいます。きわめて千差万別なのが実際の現場です。正直云って、行動変容アプローチのためにタッグを組む相手が誰かによってこっちの態度を変えなければならないのは面倒くさいけれど、別に彼らにテクニックを伝授する指導者になるのではないのだから、気楽といえば気楽です。彼らにできそうにないことは、最初からわたしがやればいい。それで、少なくともわたし自身の満足のいく仕事はできるわけですから。
他人に指示されたのではなく、わざわざ自分の希望で今の仕事を選んでいるのだろうに、「いいのかなあ、そんな取り組み方で」と思ってしまうヒトも少なくないのですが、単にわたし自身が歳をとって”凝り固まった考え方”になっているだけのかもしれませんし、くだんの上司のように陰で舌打ちして非難されるのも嫌だから、絶対にそんな思いは口にはいたしません。
みなさん、どうぞこれからも頑張ってくださいませ。
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