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清潔の概念の戦い

「大丈夫か、現代日本?」

スーパーの惣菜の大腸菌騒ぎで、再びこんなことを叫んでしまったわたし。これをきっかけに、再び必要以上に極端な滅菌生活が強化されてしまう。「手にどれだけ菌が付いているかを目で見ることができるスマフォアプリが開発された」という話をTVニュースで見ました。そんなものダウンロードしようものなら、気持ち悪くてどこもかしこも「滅菌、滅菌!」・・・家中で消毒液をぶちかまし、下手をすると消毒液を飲むヤツまで出てくるのじゃないかと心配になります。

どことかの町で小中学校の給食弁当に異物混入が続いていた、なんてことは次元の違う論外さがありますが、今の衛生概念は根本が間違っている気がします。人間(あるいは動物)は、もともとそんなヤワな構造にはなっておりません。細菌やウイルスとは常に共存してきました。腸内フローラで有名な腸内細菌叢もそのひとつ。今回の問題になった大腸菌は、決して特殊な形のやつではないのに・・・。利用者が感染したのは、利用者の抵抗力がおかしいだけなんじゃないの?なんてことは、医療者は決して公では云えないけれど、絶対アタマの中では思っていると思う。宿主側の抵抗力が落ちているから感染する。でも、感染例が出るとさらに極端な滅菌指導が始まり、一層各人の体内に共存してきた細菌群が消えて行き、その都度各人の抵抗力が低下し、そしてまた大したことでもないことで感染の集団発生が起きる。

悪循環の典型だと思います。おかあさん方、きっと何かが間違っています。子どもたちをこれから強い子に育てようと思うなら、滅菌攻勢で守ってあげるのでは逆効果だと思います。この考え方、間違っていますかねえ。

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