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サルコペニア診療ガイドライン

初の「サルコペニア診療ガイドライン」発刊

”本邦初となる「サルコペニア診療ガイドライン2017年版」が2017年12月25日に発刊された”という紹介記事がCareNetから配信されました。

「サルコペニアの定義」「サルコペニア肥満」の定義から始まって、疫学、予防、治療と、病気としての一般的な内容が日本サルコペニア・フレイル学会の「サルコペニア診療ガイドライン 2017 年版の CQ とステートメント」にわかりやすく書かれていますから是非ご参照ください。

「サルコ」=筋肉、「ペニア」=減少症。ですからサルコペニアは「高齢期にみられる骨格筋量の低下と筋力もしくは身体機能(歩行速度など)の低下」と定義されます。それによって筋肉が落ちて一層動かなくなってどんどん衰弱するという本来のサルコペニアの概念とは別に、動かなくて筋肉が落ちて代謝が低下しているのに高カロリー食を食うから肥満になって、一層動かなくなる「サルコペニア肥満」の問題が深刻化しています。サルコペニア肥満は、サルコペニア単独、メタボ単独よりも生活習慣病発症の危険性がはるかに高くなることが分かっているからです。

もっとも、わたしはいまだに「定義」や「診断基準」がキライ。人間の病気は0か100かで切り分けられるものではないと思っているから。でも、これらの概念が「病気」として認められ、それで世間一般の認知度が増すことで予防意識が高まることを期待します。できたら、サルコペニア、フレイルだけでなく、混同しがち(わたしもよく理解できていない)なロコモティブシンドロームもまとめてガイドラインで解説してくれたらいいのに、と思いました。

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