手持ちぶさた(3)
(つづき)
最近だって本は買う。たしかに小説とかはほとんど買わなくなったけれど、読みたいから買うのだし、学会出張などの時には必ず本を携行します。日頃は忙しさにかまけて本など読む気になれないけれど、関西方面には新幹線、関東には飛行機・・・仕事の書類は出さずに本を手元の棚に置く。ところが、新幹線ではビール片手に本を読み始めてもすぐに飽きてスマホのSNSに目を向けたりiPadでブログの原稿書きしたりし始めるし、飛行機では1ページも読まないうちに爆睡してしまう始末。結局ほとんど読めずに終わるのです。せっかくの”手持ちぶさた”を活かせないでいます。活字離れではないように見えて、やはり活字離れか。
最近よく温泉に行きます。ここでボーッと湯につかりながら何も考えない時間を過ごそうと努力するのだけれど、努力じゃダメですね。ふと気づいたら数かぞえてるんです。「100かぞえるまで浸かっていなさい」という父の声が蘇ってきて・・・今年の正月にゴルフ帰りに行った温泉では、ご老人が湯あたりをして倒れていて救急車が呼ばれているところに遭遇しました。わたしがそばに寄って声をかけたときにはだいぶ元気を取り戻していましたが、最後に「あー気持ちいい湯だった~」とわたしに云ってくれた彼の至福の笑顔が忘れられない。
こんな時間の潰し方が、わたしにもできるようになりたいものだ。 (終)
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