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パソコン椅子

わたしの毎日使う診察室の椅子のはなしです。ちょっと午後から産業医勤務でいないとか学会出張で休んだとかした日の翌朝、自分の診察室の椅子に座ろうとすると、ものすごい違和感に襲われます。わたしの不在の間は他の先生が代わりをしてくれるのですが、その先生方が必ず椅子の高さを最低に下げているのです。いろんな先生が来られますが、例外なく下げています。

みなさん、椅子、低すぎじゃないですか? 机の高さとの関係もありますが、受診者の方と一緒に眺めるパソコンモニターの画面との関係からして、絶対に見上げる状況になっているはずです。私の代わりをする先生はみなさん私より小柄な女医さんばかりなのですから、私より座高は低いはず。この高さではわたしですら見上げるのですから、絶対に首を挙げて画面を見る形になっているはずなのです。

若いナースや事務職のみなさんもみんなその姿勢をしていますが、長時間その姿勢を続けると肩こりを起こします。そもそもパソコンに向かう人間工学的な理想の椅子の高さは、やや斜め上から見下ろす形、つまり首に無駄なテンションを与えない姿勢のはずです。頸椎を後屈させる格好のまま一日を過ごすと間違いなく首に無理をさせます。だから徐々に椅子に浅く掛けて寝そべるような姿勢になってしまう・・・これは今度は腰を痛めますし斜に構えて画面を見るから視力を落とします。

本来は高めの椅子に深く座って背筋を伸ばして斜め上から画面を見てキーを叩く、これが基本です。長年してきている姿勢を修正するのは大変ですからうるさいことは云いませんが、せめて若い子たち(これからパソコンを使い始める子どもたち)には正しい姿勢を教えてあげてください。

PS)調べてみたら、10年前にも同じことを書いていました。世の中、全然変わっていないんですね。嘆かわしい。

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