« 所見あるが治療不要(後) | トップページ | 負けず嫌い »

犬の目線

Facebookに「grape(『心』に響く動画メディア)」というページがあります。今回、grapeアワードの受賞作品が紹介されていました。南 栞(みなみ しおり)さんという方が書いた優秀賞作品『2017年の春のこと』を読みながら、深い慈しみのココロに充たされていつまでも涙が止まりませんでした。

16歳で逝ったラブラドールレトリバーの愛犬を偲んで、棺に入れる写真を撮るためいつもの散歩道を愛犬の目線まで下がって眺めてみたら、何もかもが違って見えた。

『路傍の草花は随分と近い距離にあり、風に揺らぐその動きは、とても大きく見えた。空は広く、そして遠くに見えた。目の前の一本道は、とんでもなく長く感じ、車道を走る車は、とてつもなく大きい物体で、随分と速いスピードで走っているような気がした。どの道も、どの景色も、低い位置から見渡すと、すべて壮大な景色に見えた。』『彼女にとって毎日の散歩は、目の前の壮大な景色を楽しみながら、ワクワクしながら歩く、大冒険だったのだ』という部分を読むと、自ずと自分の愛犬との日々の散歩と重ね合わせてしまう。いつも「お散歩行こうか」と声をかけると大喜びで跳ねまわって喜ぶわが愛犬・・・「毎日同じ道ばかり歩いて楽しいのかなあ」と云ったら、妻が「いつもの道を見回りして、変わりがないのを確認するのが楽しいのよ」と笑ったのを思い出しました。そうか、彼女はそんな壮大な景色の中で、季節の移ろいやすれ違う人とワンの姿をいつも楽しみながら歩いているのだな・・・そう思うと、時々わたしの顔を見上げて「えへへ」という顔をする彼女がなんと愛おしいことか。

9年前、14歳直前に肝腫瘍で亡くなった老犬旅立つその日まで1週間毎日添い寝したこと、その娘犬が3年前に16歳になる直前に私たち夫婦の見守る中で静かに大往生したこと、そして今ここに寄り添ってくれている愛犬ももう9歳になってしまって、この娘とも別れなければならない日がいつか来るのだなということ、そんなことまで一気に考えた時間でした。

|

« 所見あるが治療不要(後) | トップページ | 負けず嫌い »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 所見あるが治療不要(後) | トップページ | 負けず嫌い »