タブー
最近は、『タブー』を完全に無視されています。
『タブー(taboo)』~触れたり口に出したりしてはならないとされているもの。禁忌。おかすことが禁じられている、神聖または不浄な事物・場所・行為・人・言葉の類。”もともとは未開社会や古代の社会で観察された、何をしてはならない、何をすべきであるという決まり事で、個人や共同体における行動のありようを規制する広義の文化的規範である”(Wikipediaから)
”触れてはならないこと”ってとてもたくさんあったのに、今は全然無視です。「知る権利」というよりは「暴露する権利」、それによって得られる利益に大義名分がぶら下がっている印象。
皇室に関わる一切のことは、まさしくタブーの最たるもの。昔から、いろんな噂があることもないことも(ないことはないのでしょうが)裏で流れていたとしても決して公にはしなかったのに、今や芸能人張りのスクープ報道をたやすく行ってしまうご時世になりました。今回のことは正確には皇室内のことではないのだけれど、なんかちょっとお気の毒。
もちろん、相撲協会のごたごたにしろ、政治家の諸々にしろ、どれも昔は闇の中で揉み消されていたことはたくさんあって、それを正義の名の元に暴露することはある意味では当然のことなのかもしれません。でも、それが一般市民にまで及んでしまうのはいかがなものかという思いもあります。何かの事件や事故があれば、加害者の一族郎党だけではなく被害者の家族や本人の過去のいろいろにまで言及し報道するのが最近のトレンドになってしまって、とても怖い気がしています。事件や不祥事の報道と週刊誌の覗き見的三面記事報道とが完全に混同されてしまって、ネットがそれを一気に拡散してしまう社会。『タブー』は良いことではないかもしれないけれど、何もかもを白日の下にさらすことが決して正義ではないと感じる今日この頃です。
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