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インタビュー記事

待合室で雑誌を読んでいました。最近あまり雑誌の記事を読まない(老眼の影響か、読むと疲れるので)のですが、飛行機に乗っているときや健診の待合室などの手持ちぶさたなとき(手元にスマホが使えないとき)に、徒然に読むことがあります。なかなか面白いので、読み始めると読みふけることが多いのですが、そんな中のインタビュー記事を読みながら、ふと思ったことがあります。

へえ、この人はこういう考え方で仕事をしているんだな、とか、これはこういう意味だったのかとか驚くことがままあるのですが、「待てよ、これは本当なんかな?」と勘ぐってしまうのです。なぜなら、わたしも何度かインタビュー記事を書いてもらったことがあるのですが、往々にして、担当者が書いてきたゲラ原稿の内容がわたしの云ったことと大きくかけ離れていて、愕然とした経験が何度もあったからです。担当者や編集者は、初めから目的を持ってインタビュー企画を持ってきます。その時点で自分の考えているストーリーがあるのでそれに沿って流れを考えているフシがある。そして、例えばわたしの場合は医療的なはなしが多いのですが、聞き手の医療知識が乏しくて自分なりに理解したつもりの理論で文章を作り上げる。そんなだから、渡された原稿にはわたしの強調したいことがすべて削ぎ落とされ、どうでも良いことばかり並べてあったり、事実ではない内容をあたかもわたしが云ったかのように書かれていたこともありました。結局、まじめなわたしはゲラ原稿をほとんど原形を留めないほどに真っ赤に校正して、インタビュー形式にしなくても最初からわたしが文章をしたためれば良かったんじゃないの?みたいになったりした経験があるのです。

テレビの医療番組でも、「絶対そんなことはない」と思うようなことをどことか病院の大先生が語ったかのような云い方をして流していることがよくありますけど、わたしのような暇人と違ってそれでなくても忙しい大先生方、できあがった原稿や映像なんてまともにチェックしていないんじゃないのかなとか思ったりします。インタビューを受ける方々に忠告です。自分の知らないところで自分が云ったかのようにウソの記事が出回る危険性がありますから、責任を持ってゲラチェックしましょう。

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