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番外:還暦祝いの挨拶(7/7)

(つづき)

わたしの考える予防医療はもちろん病気の早期発見ではありませんが、病気にならないように努力するのが予防医療だとも思いません。病気なんかに右往左往しないですむ生き方をしてもらいたい。病気と共存してもいいから、毎日の基本的な生活、特に食べることと動くことと寝ることが、努力しなくても一番の楽しみのまま一生を終えられるように導くのが予防医療だと思っています。

だから、保健師さんにも不満があります。みなさん、健診結果表を眺めるときに、良くなったところではなくて悪い所ばかり探しています。良くなっていても判定が同じ区分ならまだ不十分だと云い、もっと努力が必要だと云い始めます。皆さんは若いから分からないかもしれませんが、私たちの世代になると「ちゃんとがんばれば必ず正常値になる」ということはありません。生活を変えること自体がとても大変なことです。受診者の皆さんは口では「何もしていない」と云いながら、必ずこっそり努力している。だから結果を密かに期待しているんです。「何も変わってない」と落胆する受診者に「いや、あなたが努力している結果がここに出ていますよ」と、良くなったところを探し出してしてあげてほしい。「今はまだ変わってないけれど、このままやっていれば今から結果が出てきます」とか「こないだ受診した人は、こんなことを足してみたらうまくいったと云ってましたよ」とか、そんな経験値から繰り出すアドバイスこそが保健師さんの特権だと思うのですが・・・。

ま、いいです。そんな自分の考え方を組織に押しつけたいとは思いません。「そんなことお前の自己満足なだけだろ」「それが良い成果を導き出すという証明はあるのか?」などという人たちと議論をしたいとも思いません。ただ、私の求める予防医療がそうである以上、私は私に関わった人たちにだけには、これからもそんな寄り添い方を続けていきます。そんな偏屈爺があと5年間、居座ることをご了承ください。

本当に今日は、こんな場を設けていただいて、ありがとうございました。 (完)

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