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アタマに浮かんだモノが逃げていく

先日、Eテレでお笑い芸人のピース又吉さんがMCをつとめる番組を見ていましたが、そこで彼が発した言葉がとても腑に落ちました。

「過去の事を思い浮かべながら文章をしたためるときはパソコンでワープロに打ち込んでも十分書くことができるのだけれど、アタマの中で湧き出てくる構想を追いかけながら記録するときにワープロを使っていると、とんどん取り残されていって結局最後まで記録できないままアタマから消えていくことがよくある。だからそういうときはメモ用紙に走り書きしたり、ペンで箇条書きして書き留めたりするしかない」というような内容でした。

これ、本当によくわかる。しかも歳を取るほどにひどくなる。「あ!」とひらめくことはよくあるし、内容を文章としてアタマにすらすら浮かべられるのに、その文章がどんどん走って逃げていく。その場でメモにしたためない限り跡形もなく走り去ってしまって、その後で思い出そうとしても何一つ思い出せないということ、わたしはよくあるのです。運転中だったりしてその場でメモできないときにはアタマの中で何度も反芻して覚えておこうとするのだけれど、そんな努力をしたことは覚えていても、何を覚えようとしたのかを断片すら思い出せないのであります。そういうことに前は凹んでいたけれど、いまは諦めています。脳細胞と一緒に刹那刹那に消えて無くなってしまったモノ・・・日に日に加速度を増して増えているようです。まあ、その刹那に「自分が躍り上がるようなすばらしい何かを思い浮かべたのだ」という事実を喜ぶことにしています。何も残らなくても、決してボーッとし生きていたんじゃないという意味で。

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