やりたいことがないままに
やりたいことがないままに60年。
「自分が若い頃にやりたかったことをどうしてもやりたくて仕事を辞めた」とか、「この歳になって初めて自分のやりたいことが見つかった」と70歳や80歳から色々なことを始めた方々のお話などを聞くにつけ、自分はいまだにやりたいことになど何も巡り合っていないなあとつくづく思うのであります。
小学校の時、卒業文集に「将来の夢はパイロットになること」と書いた私は極度の高度恐怖症児。母の息子に抱いた夢をそのまま書いてみただけ。本当は普通のサラリーマンになりたかったのだけれど、それにも特段の根拠なし。決められたことをきちんとこなせば生きていけるだろうという安易な考えを小学校から持っていたわけですが、それはとても甘い考えだったことを社会人になって理解しました。
「精神科医になりたくて医学部を目指した」というのも、後でとってつけたはなし。当時は、「医学部に行ける成績なのに受験をしないのはもったいない」などという風潮があったから。一浪してまで医学部目指したけれど、国立大学以外は私立文系受験の私。もともと化学や物理に全く興味がなかったのだ(理系に進学しておいた方が潰しがきく、と周りの誰かに入れ知恵された気がする。両親かも)から。ま、今でも興味はないけれど、医学部が一番理系に遠い学問だったわけで、一応は妥協の選択か。
大学で演劇部に入ったのは、出身高校の先輩からラグビー部に引っ張られそうになったからだし、卒業後に地元の新設大学の医局に入局したのは、親元に帰るのが当たり前だと思っていただけだし。
還暦を超えて第二の人生の第一歩を踏み出したというところだけれど、さてさて、これからやりたいこととやらに巡り会うことは本当にあるのだろうか、なあ。
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