遍路と般若心経
先日、NHKのブラタモリで四国巡礼一番札所の画像が流れ、タモリさんが巡礼の装いで歩いている姿を眺めていました。
長い間、わたしの最大の夢は、『四国巡礼の旅をする』ことと、『般若心経を理解する』こと、でした。「定年退職したら何よりもまず四国遍路の旅をしたい」、とずっと云ってきました。なのに、この番組を観ていても全然気持ちが浮き上がらない。どうしたのだろう。あれほど憧れていたのに。そんな自分の気持ちの変化に戸惑っています。
どうしてこんなに心境の変化があったのだろう。たぶん、簡単にいえば、「面倒くさくなっている」ということですが、「人生に対する志(こころざし)が萎えてきた」「どうでもよくなってきた」ということなのかもしれません。困ったものです。
いいことではないかもしれませんが、単に「悟りを開きたい」という願望が失せてきているだけの可能性もあります。いつも、何かをせねばと急いていた気持ちが1年前くらいからあまり感じられなくなり、次の講演のための準備とか原稿書きの準備とか、仕事の段取り作りとか日進月歩の医療知識を勉強しなきゃとか、そんな想いが明らかに失せています(依頼される仕事を可能な限り断っていることも原因でしょう)。その分、煩悩がなくなっていっているとも云えます。現世でもっと貪欲に生きていきたいという気持ちが煩悩だから、それでいけば、食欲、性欲、出世欲、金欲・・・どれも失せてきている昨今のわたしは、四国巡業の夢を面倒くさいと思うようになたことも、然(さ)もありなんなのかもしれません。
合掌(笑)
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