『わが父』
先日、中学の還暦同窓会が盛会のうちに終わりました。このとき、中学3年の担任のG先生が作文を持ってきてくれました。「当時書かせた作文をずっと持っていたからみんなに返したい」と。私の手に45年以上ぶりに戻ってきた作文。「こんなこと書いたかなあ」と思いながら、なかなか激しいことを書いていた思春期の自分に驚きました。怒りながらも何とか冷静を保とうとする中学3年生・・・その作文をそのまま書き写してみます。
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『わが父』(題名はみんな同じだったから指定だったみたいです)
現在、少なくとも尊敬できる父だとはいえない。そんな父が、時々ものすごくいやになったり、腹だったりする。”あんな人間にはなるまい”と思うこともよくあるのだ。それはぼく自身、気持ちがいらいらしているためなのかもしれないし、僕の性格として変人なのかもしれないのだが・・・。
彼は庄屋の家の次男坊として生まれて、いろいろと努力したと聞いている。人間としてしっかりしている点では頭が上がらない。少し酒が入るとよく自慢話をしはじめる。よく聞く話にこんなのがある。それは今住んでいる家を建てる時だが、その金を集めるのにあっちこっち回って、集めたということである。よく父の故郷の方が相談にやってくることがある。父はそれだけ信頼され、頼りにされているようだ。ただそんなことを言っている時のちょっとした態度に、とてもしゃくにさわることがあるのだ。それがなければ、と思う。
それから、彼は大ボラをふく。まるでわかっているのだという顔をして、あまり知らないことでも、「・・・だ」ということばをよく使う。そのために、いろいろ迷惑することがよくある。この中学に来るようになったのも、それがひとつの原因なのである。これも改めてもらいたいことのひとつだ。また、何を聞いても何も答えてくれない時のあることなど、いろいろあるのだ。
しかし現在、一番感じやすい時期にいるぼくだから、もう少したつと、彼をほんとうに理解できることがあるかもしれない。その日のくることを、期待したい。また彼自身、現在の自分のあり方について考えて、改めるべきことは改めてもらいたいと思う。
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