『働き盛りが危ない』ということ
Circulation Journal 3月6日オンライン版に掲載されたらしい記事を Care Netに紹介されました。
『日本人の中年男性は、1日11時間以上の長時間労働をすると心筋梗塞の発症リスクが高まる可能性があることが、国立がん研究センターなどの多目的コホート(JPHC)研究で示された』『1日の労働時間が「7時間以上9時間未満」だった群と比べて、「11時間以上」だった群では急性心筋梗塞の発症リスクが1.63倍であることが分かった(P<0.05)』というものです。ただし、『会社勤めをする人では、長時間労働により急性心筋梗塞リスクは2.11倍に上ったが、会社経営者や自営業の人ではこうした関連はみられなかった』そうであり。1993年から10年間追跡した研究なのですが、『追跡を開始した時点で50~59歳だった人では、長時間労働によりこのリスクは2.6倍に上ることも明らかになった(それぞれP<0.05)』と。
対象者は追跡開始時に40~59歳だった男性だから、わたしも微妙にかすっている世代ですが、1993年~2012年の研究だから、まさしく猛烈社員世代の時代。当時は長時間労働当たり前、睡眠時間削ってでも働け!という時代。現代に同じ研究したらもう少しはよくなっているかもしれません。”働き方改革”が叫ばれる昨今は、むしろ”会社勤めの人”より、”会社経営者や自営業の人”の方が発症リスクが高くなっているかもしれません。
何はともあれ、そんな働き盛り世代の過労が危険だ!と云っているのなら、救急医療に携わる医者や医療スタッフたちの過労を容認する法律は、ヤバくないですか? 医療従事者の正義感だけに頼るには限界がありますぞ! と、救急医療から離れて久しいわたしは他人事のように書いてみる・・・申し訳ありません。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- フレイル予防(2024.10.02)
- 酒で糖尿病リスク減?(2024.09.30)
- 転倒リスク予測(2024.09.25)
- ペットと食物アレルギー(2024.09.24)
- 手に汗があふれる(2024.09.20)
コメント