今どきの食
先日、平日の昼下がりに産業医研修会として『食から始める健康生活』(中九州短期大学 稲田美和子氏)を受講してきました。こんな時間の食育講義なんて医者は一人も居ないのではないか、わたしとマンツーマンの講義になったらどうしよう?とか思いながら会場に行ったら、もうすでに会場はほぼ満席でした。開業の先生方はこの時間の方が夜より参加しやすいのでしょうか。
予防医療を語る中で、医師もきちんと食育の知識は持っておくべきだと思って休みを取って受講したのですが、残念ながらわたしの知っている知識以上のものはありませんでした。もう少し、若い子どもたちへのアプローチとか高齢者への管理とかに特化してもらえると良かったかなと感じました。
その中で、ちょっと驚いたことが2つありました。ひとつは、最近の若い人は『ご飯を炊かない』ということ。ひとむかし前は、米研ぎを知らない女子がいると驚いていたことがあります。「米を洗う」というので「米は研ぐ」でしょと反論したら、「最近のお米はサラッと洗うだけで十分なんです」って云われて、それが無洗米なのだと知った(そんなものが存在することすら知らなかった)。でも、今はそうじゃなくて、家でコメを炊かないのだそうです。朝はパンだし、昼は職場のお弁当だし、夜は外食だったり炭水化物オフだったりするから、と。「じゃ、家でご飯を食べたいときにはどうするの?」と聞いたら、「コンビニでレトルトのご飯買ってきて、レンジでチン!です」って。「たまにはちゃんとご飯を炊いてみなさい。全然おいしさが違うわよ」と諭したら、「そもそも家に炊飯器なんかない」と云われたと、先生は嘆いておられました。まあ、たしかにそうかもしれません。一人でたまにしか作らないご飯のために数キロの米を買っても困るだけかも。虫もつくかもしれないし・・・。そんな時代なのですね。
そしてもうひとつ。野菜や果物の旬が変わってしまったこと。「私たちは、『トマトは夏野菜の代表』だと常識的に思っていましたが、それを大学の講義で話したら、生徒さんが『トマトは冬の野菜です』って反論。『何云ってるの? トマトの旬は夏です』と云うと、スマホで検索して『先生、ほら。トマトの旬は冬って書いてますよ』って」と・・・カルチャーショックもいいところです。「スイカの旬は『春』!」って・・・これは熊本に来たらなんとなく分かりましたけど、でも、スイカの旬はやっぱり。夏ですよね。この話をしたら、「熊本のスイカが春のゴールデンウイークの頃を旬にするようになったのは最近のことで、昔からの”露地もの”はやっぱり夏のモノだよ」と妻が解説してくれました。
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