歯磨きと心臓
<歯磨きで心保護?>
Medical Tribuneに配信されてきた記事。
”韓国・Ewha Womans UniversityのTae-Jin Song氏らは、韓国の国民健康保険データを用いて中高年約16万人を解析。その結果、歯磨きの頻度と心房細動(AF)および心不全リスクの低下に関連が認められたとEur J Prev Cardiol(2019年12月1日オンライン版)に報告した”
というもの。
『1日3回以上の歯磨きで心不全リスク12%低下』
『歯の喪失数と心不全リスクに正の相関』
など、とてもセンセーショナルな研究結果に対して、評価者が、「歯磨きを心不全の予防法として推奨するのは時期尚早」「心血管疾患発症への炎症の関与はもっと介入研究による検証をすべき」などと批評しているところが、どこか腸内フローラが生活習慣病やアレルギーの原因だという意見が出始めた十数年前の風潮に似ている気がして、ちょっと可笑しくなりました。
口内細菌(特に歯肉縁下の細菌バイオフィルムなど)の全身炎症にもたらす影響だとか、いわゆる虫歯菌が冠動脈を冒して心筋梗塞を起こすとか、そういうデータを10年以上前に歯科医の知り合いからよく聞いていた私としては、特に驚く結果とも思わないし、歳をとるとともに面倒くさくなってくる歯磨きをこまめにさせるモチベーション作りにはとても有効な報告だと思いますけどね。
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