日本ポジティブサイコロジー医学会からも心の安定を保つためのメールマガジン(2020年3月号)が届きました。これまた、今だからこそ多くの人に読んでほしい内容なのでコピペします(転載許可は受けていません)。ただ、これを読む今現在、これがまだ通用するフェイズであることを祈りながら。
**************************
【3月号の紹介】
コロナウイルスの不確実性に直面する中、冷静さを保つのを助ける簡単なエクササイズ
世界はあなたを求めています – あなたがもつ24種の最善の資質すべてを (徳性の強みをこの時期にどう活かすか)
【3月号の執筆者】
松隈 信一郎(日本ポジティブサイコロジー医学会事務局/慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
<コロナウイルスの不確実性に直面する中、冷静さを保つのを助ける簡単なエクササイズ>
記事名:A simple exercise to help stay calm in the face of coronavirus uncertainty
著者名:Martin Seligman
雑誌名:Medical Press, March 16, 2020
https://medicalxpress.com/news/2020-03-simple-calm-coronavirus-uncertainty.html
【要 約】
コロナウイルスに関する状況が日々変わってきており、このような不確実性は不安や恐怖をもたらします。ポジティブサイコロジーの創始者であり、ペンシルベニア大学ポジティブサイコロジーセンター長のマーティン・セリグマン氏は「人間のマインドは自動的に最悪のケースに偏ってしまいます。それも、しばしば不正確なものに」と述べています。「破局的思考は進化における適応したマインドのフレームワークであるが、通常は非現実的にネガティブなものです。」自分のマインドを再びフォーカスし直すために、セリグマン氏は「Put It in Perspective (大局的に見る)」という簡単なエクササイズを提案しています。それは私たちのマインドが最初に行う最悪のシナリオを想起し、その後、最善のシナリオへと移り、最も現実的なシナリオに落ち着くように進めます。この考えは思考を非合理的なものから合理的なものへと再び方向づけることです。
ステップ1: 自問自答する 「起こりうる最悪のシナリオは何か?」
これは皆さんの年齢や健康状態によって変わるでしょう。セリグマン氏は77歳でペンシルベニア州Montgomery郡に住んでおり、コロナの感染拡大を予防して最近閉鎖されたという自身のシナリオを例として挙げます。彼の最も重々しい考えは自動的に極端な方へと向かいます。「私は確実に感染します。なぜなら私の娘はここの学校に行っているからです。一旦、感染すると、厳しいケースとなり、70代で死ぬでしょう。」
ステップ2: 次に自分自身を最善の結果を考えることへと仕向ける
このステップの段階では、セリグマン氏は「私は感染しませんし、家族もしないでしょう。終息して、大丈夫でしょう。」と考えました。
ステップ3: 次に、最も起こり得そうなことを考慮する
セリグマン氏は最も現実味のある結果として、「私は多分、最終的には感染するかもしれません。しかし多くの大人と同じように、ほとんど無症状もしくはおだやかなものでしょう。たとえリスクが高い年齢といっても、非常に健康的ですので、病気で1~2週間は不調でも、後に回復するでしょう」としました。
ステップ4: 最終的に最も現実味のあるシナリオに向かう計画を作成する
これは最も起こり得ないことについてエネルギーを浪費することとは異なります。厳しい状況となる不測の事態へと向き合うためのものです。皆さんの計画は個別の状況によります。例えば、自分が風邪を引いた時は、子どものケアを確保する必要があるか?家にいないといけないならば、十分な食料や薬はあるか?仕事へはどのような意味があるのか?自分が高リスク集団であれば、誰か自分のことをケアしてくれる人はいるか?などです。セリグマン氏はこのエクササイズを多くの状況や異なる集団で試してきました。
最近のコメント