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幸福感の脳

幸福感が強い人の脳は「ゆらぎ」が少ない、京都大学こころの未来研究センター発表

最近わたしは、『自分が幸せだと感じている』ということが人生の中で一番重要なことだ、という思いがどんどん強くなってきました。だからなのかもしれませんが、『幸福感』というキーワードにはすぐに食いついてしまいます(とはいえ、この記事はもうはるか前からクリップしたままになっていましたが)。

『自分が幸福だと強く感じている人は、大脳右楔前部という部分の安静時活動性が低い(脳内の低周波変動(低周波ゆらぎ)が少ない)』・・・京都大学こころの未来研究センターの佐藤弥らがScientific Reports 2019.8.208オンライン版で発表したこの結論がこの研究。

”楔前部の活動性”というのは『否定的な自己意識や心の迷い』と関係があるそうで、この『否定的な自己意識や心に迷いを生じる働き』が弱いことが、幸福感の基盤となっていると考察されています。さらに右楔前部と右扁桃体(感情の処理に関わる領域)の機能的結合が強い人ほど幸福感が強いことから感情を適切に処理することで幸福感が生まれる可能性も考えられるのだそうです。

「感情の起伏を抑えたり否定的な自己意識をなくすことが幸福感を得るには重要だ」ということになるので、考えてみれば至極当たり前の結論であり、そのために瞑想や座禅などの意義が高まるのだろうことは容易に想像できます。

ただ願わくばこの研究、おそらく学生たちであろう若いボランティアを使った実験なのですが、わたしたちの様に感情の起伏が若い頃よりはるかに低くなった一方でこれからの人生の不安が高まるばかりの中高年層の脳で調べても同じ所見を得るのかどうかを検討してもらいたかったです。
 

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