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オキシトシン

毎日の日課で昼休みに職場の廊下をウォーキングしていたら、検査室の前の壁に『オキシトシン』の文字を発見しました。今、こんなストレスフルな毎日だからこそ、オキシトシンが大切!とかいう内容だった気がします。

思いがけずに眼に入ってきた『オキシトシン』というホルモンの単語がずっと気になっていたので、この機会にちょっと調べてみました。

通称『幸せホルモン』とよばれるオキシトシンですが、出すのは簡単そうで、意外に現代社会ではそうでもないのかもしれません。オキシトシンの主な作用は、ちょっと堅い云い方(学問的な云い方)すると、抗ストレス作用、摂食抑制作用・・・恐怖刺激に対するすくみ行動を抑制する、肥満を抑制するなど・・・の他に、母性の制御(妊娠、分娩、授乳、母性行動)などにも働くようです。その辺は、どうぞ本文をお読みください。

今回取り上げたのは、あくまでも『精神的な安らぎを与えるといわれる神経伝達物質のセロトニン作動性ニューロンの働きを促進することでストレス反応を抑え、人と交わったりする社会的行動への不安を減少させる』という作用に興味を持ったからです。他の記事によると、オキシトシンの効果には、
幸せな気分になる
•脳・心が癒され、ストレスが緩和する
•不安や恐怖心が減少する
•他者への信頼の気持ちが増す
•社交的となり人と関わりたいという好奇心が強まる
•親密な人間関係を結ぼうという気持ちが高まる
•学習意欲と記憶力向上
•心臓の機能を上げる
•感染症予防につながる
などが列挙されていて、考えてみると今の自分にこそ必要なことばかりではありませぬか。ちょっと驚きました。

それではこれを分泌させるのはどうしたらいいのか? お母さんと子どもの関係でもわかるとおり、基本的にはスキンシップに勝るものはないようなのです。でも、現代社会はバーチャルの時代。恋人や家族やペットに囲まれていないとなかなか難しい。特に外出自粛のバーチャル世代は何をしたらいいのか。心から感動したり、感謝したり、笑ったり・・・結局ここに帰るのですよね。わたしは決してバーチャル世代ではないけれど、これから独り孤独になっていく不安に苛まれるのは、まさしくオキシトシン不足への不安なわけで、何らかの形で周りとのコミュニケーションを保つ努力を欠かさないようにしなければと思っています。

そうか、だから今、自閉症スペクトラムの患者さんにオキシトシン治療を試みる動きがあるのですね。
 

 

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