« メタボは時間制限で勝つ? | トップページ | 朝食を食え?(2) »

朝食を食え?(1)

日本抗加齢医学会雑誌の時間栄養学の特集で、広島大学大学院の緒形ひとみ先生が書かれた『時間栄養学の視点からみた抗加齢対策』(2020.vol.16)もメモすることだらけでしたので、ボリュームありますが列記してみます。ちなみに、わたしは意図的に朝食を食べない生活なので、ちょっと耳が痛いです(笑)

①朝食のリセット効果~ヒトの体内時計(24.2~24.5時間周期)を地球の自転周期に合わせるために毎朝時計をリセットしなければならないが、そのリセット時刻決定因子を朝食が担っている!
・体内時計のリセット効果は、1日で一番長い絶食後(朝食)に食べる食事がキーポイントになる
・朝食時刻を活動期のスタートを認識する
・インスリン分泌させる食事が体内時計をリセットさせる→タンパク質(アミノ酸)と炭水化物(糖)の組み合わせが必須
・夕食が遅くなる(21時以降)ヒトは17時ころに軽食を取っておくとよい

②朝食の必要性
・朝食欠食はインスリン抵抗性を引き起こし、2型糖尿病リスクや肥満リスクを増加させる
・朝食絶食+夕食遅延は、肥満リスク、メタボリスク、腎機能低下リスクを上昇させる
・「おにぎりだけ」の朝食は、洋パンや栄養調整食の朝食より暗算作業効率が低下し体温上昇も抑えられる

③食べる順序~GI値の低いものや食物繊維を多く含むモノから食べると急激な血糖上昇とその後の低血糖を防げる
・急激な血糖上昇は糖尿病リスクを高め、血管壁の炎症や活性酸素の働きを高める作用がある

④食事時刻の影響~血糖をコントロールするには朝食をしっかり食べることが大切
・同じ量食べるなら夕食を減らした方がやせやすいし、腹囲も減少しやすい
・就寝直前の夕食や朝食欠食は1日の平均血糖値を上昇させる
・朝食を増やして夕食を減らすと、平均血糖値が低下しインスリン分泌量も低下する

 ⑤食品成分の影響
・高脂肪食は体内時計を伸展させ(夜型にさせ)、体内時計のリズムを減弱(振幅を小さく)させる
・カフェイン(コーヒー)により、体内時計は伸展させる(夜型にする)
・高食塩食は末梢時計が前進する(朝型になる)

(明日へ続く)

|

« メタボは時間制限で勝つ? | トップページ | 朝食を食え?(2) »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« メタボは時間制限で勝つ? | トップページ | 朝食を食え?(2) »