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高齢人間ドック(2)

(つづき)

・感音性難聴は加齢とともに進行し、高音域から進む(4000Hz聴力は加齢性難聴の指標)
・低アルブミン血症の原因は、アミノ酸不足、肝臓における産生低下、腎や消化管からの喪失、異化亢進、分布異常(胸腹水)
・アルブミンは立位や座位の採血(外来)に比べて臥位の採血(入院)で低値になる。
・筋肉量が減ると血清クレアチニン値が低下するのでeGFRは高めになる。甲状腺機能亢進症でクレアチニン値は低下し、降圧剤で上昇することがあるので高齢者では腎機能評価時に注意が必要。
・中性脂肪:中年期は男女ともに増加し、高齢期は男が減少傾向だが女は閉経後に上昇する。
・HDLC:男性は加齢とともに増加するが、女は55歳以降に低下傾向。
・LDLC:男は中年期まで増加した後に減少傾向、女は閉経後に顕著に上昇し、高齢期に低下する。
・空腹時血糖は男女ともに加齢とともに増加するが、男は65歳以降に減少傾向になる。
・高齢者では糖尿病頻度が増加する。
・脂質と血糖の栄養指導では、過度の食事制限で低栄養や体重減少やフレイルにならないよう留意する。
・ヘモグロビンは男は加齢とともに漸減、女は40歳まで低下し50歳代に一旦増加してその後に漸減する。
・高齢者の貧血の1/3は栄養性貧血(偏食やタンパク質不足)、1/3は二次性貧血(がんなど)、残り1/3は原因不明(老人性貧血)。

指導者として書き写しながら、結局はこれからの自分自身の評価ポイントですから、しっかり覚えておこうと思います。何と云っても、”メタボ対策”の世代から”フレイル予防”の世代に移行しようとしているわたしですが、おそらくこの時期は個人差が一番大きくなるときですから、この混沌とした移行期をどう過ごしたら良いのかは試行錯誤の日々になることでしょう。

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