白内障と体内時計
「あ、たしかにそれあるかもしれない」
Medical Tribuneから配信された記事を読んで、素直にそう思いました。
”白内障患者では生体リズムに障害が起こるのだろうか。奈良県立医科大学眼科学教室の吉川匡宣氏は、第59回日本白内障学会(5月29日~6月11日、ウェブ開催)で、白内障は夜間血圧の上昇や動脈硬化、認知機能障害と関連することを報告。その要因として、生体リズム障害が関与している可能性を指摘した”
そもそも、目から入ってくる光が視交叉上核を介して体内時計をリセットさせ、松果体に達した光刺激によってここで産生されるメラトニンの分泌を抑制することで目を覚ますわけで、白内障のように光を遮る病気は、必要な光刺激が得られないために体内時計を狂わせることになります。つまり、高度の白内障患者さんが手術で視力を取り戻すと、それは”網膜での光受容が増えることで、認知機能が改善する可能性がある””術後にメラトニン分泌量が増加して、それによって糖尿病や心筋梗塞の発症リスクを低下させることができる”という結果をもたらし、「白内障手術は視機能の改善だけでなく、生体リズムの乱れを改善して全身の健康状態の改善に役立つ可能性がある」というのは、理解できる結果だといえましょう。
ところで、私は右目だけ白内障が進んでいます。一応、左からの光刺激があるので大勢に影響はないような気がしますが、右目を手術したら血圧が下がったり、もの忘れが良くなったりするかもしれませんね?
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