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ニコチンがコロナをやっつける?

喫煙でCOVID-19感染リスクは低下

 おそらくMedical Tribuneに寄稿された大阪大学大学院環境医学招聘教員大島 明先生の記事を一般の人は読むことはできないと思いますが、割と重要な提言だと思います。

WHOがCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)について今年4月29日に WHO によって招集された公衆衛生学の専門家による研究のレビューで、「喫煙者は、非喫煙者と比べCOVID-19が重症化しやすいことが明らかにされた」という声明を出したために、喫煙者が非難を受ける立場になりましたが、どうもその後に出てきたいくつかの研究では、喫煙者の方が非喫煙者や喫煙をやめた人よりも感染リスクがむしろ低いというものが多いことが分かった、というものです。

大島先生はその論文のいくつかを解説してくれていましたが、要するに喫煙者がコロナ感染に対して必ずしも不利ではなく、むしろ有利ですらあるという疫学データが出ていることに目を背けてはいけないということを伝えたいようです。残念ながら日本では喫煙歴の疫学調査がなされていないので日本での実態は把握できません。なんでそんな結果になったのかは分かりませんし、明らかな生活習慣病危険因子である喫煙をわざわざ推奨する根拠になるはずもありませんが、事実は事実として単なるスケープゴードにさせないようにしなければなりますまい。

”今年4月26日の報道によると、フランスではCOVID-19重症化防止のためにニコチン製剤投与のトライアルが計画されつつある。また、5月27日の報道によると、スウェーデンではスヌース使用とCOVID-19との関連を評価するための調査が開始された”というのは、ちょっとショックではありますが・・・。

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