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お母さんの嗜好の勝負

日本食多く摂ると死亡リスク低下

 ”東北大学大学院公衆衛生学分野の松山紗奈江氏らは、日本人の生活習慣病予防や健康寿命の延伸を目的に実施している大規模コホート研究JPHC Studyの調査結果を基に、日本食の摂取と死亡との関連を検討。その結果、日本食の高摂取により全死亡、循環器疾患死、心疾患死の各リスク低下が示唆されたと、Eur J Nutr(2020年7月16日オンライン版)に発表した。”(Medical Tribune 2020年08月10日配信号掲載)

日本食、特に海草、漬物、緑黄色野菜、魚介類、緑茶の摂取量が多いほど死亡率が低いのは、健康に有益な栄養素(食物繊維、抗酸化物質、カロテノイド、イコサペント酸エチルなど)の摂取量が多いからだ、という至極当然な結果を導き出していただきました。

で、どうする? 私たち世代は良いとして、問題は今の若者世代がどうやったら日本食に目を向けるようになるのかということでしょう。何しろ、今の若者世代のお母さん世代・お父さん世代が日本食嗜好ではないことに一番のネックがあるわけで、その理由はおそらくその親の世代、すなはち私たち世代が、子どもの頃の貧相な日本食ではなく文化的な西洋の食事にあこがれ、中流家庭の象徴は夕餉の食卓に贅沢な洋食のおかずが並ぶことだと信じて止まなかったことに起因しているように思うわけです。今の若者世代が、このコッテリ高カロリー食にうんざりして、「やはり日本食が一番ヘルシーでおいしい!」とばかりに嗜好を変えることができれば、将来が明るいのですが・・・何しろ西洋の食べ物に舌が慣れているから、「ヘルシー」「ダイエット」と叫んでいてもふと気づけば手にはインスタ映えするスイーツを持っているわけで、”日本食へのあこがれ”にはまだまだほど遠い。

これからの世界を引っ張るであろう若い栄養士さんや料理人の方々の、より一層の奮闘を願っております。

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