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弁膜症治療への想い

わたしの叔母が今度心臓手術を受けることになりました。すでに80歳を優に超えた年齢です。わたしが臨床現場で働いていた時代なら手術対象外になっていた年齢ですが、今や開胸しなくても弁手術ができる時代になりました。

彼女が手術を受けるに当たって、すったもんだありました。数年前に心不全になって以降、地域の基幹病院の循環器内科専門医が診療を受け持っていましたが、割と落ち着いた状態が続いたために本人もそんなに重症だとは感じていなかった様です。たまたま昨年末のあいさつに立ち寄った時に尋常ではない叔母の姿(少し動いてもふーふーいう)に驚いたのですが、それでも本人は気にせず動き回ろうとしていました。少しでも体を鍛えようとばかり、息切れしながらも毎日の散歩とリハビリを欠かさない叔母。それでなくても若い頃から年がら年中動き回って働いていた人でしたから、これくらいは動いたうちに入らないと思っていたのかもしれません。

でも、今回、主治医から心臓手術の提案がなされて、本人だけでなく娘たちも悩みました。「この歳になって寝たきりになって娘に迷惑をかけたくないから、手術は嫌だ」という本人。「どうもないのだったら、そんな手術受ける必要はないと思うのになぜ勧めるの?」と疑心暗鬼の娘。基本的に、「心臓手術」=大手術=「寝たきりになる」という印象を拭い去れない様子でした。でも、この歳になって心臓手術(TAVI)を勧める理由は、命を長らえさせるためではありません。もっと元気に動き回れる身体に戻すためです。だから、これから徐々に衰えていって寝たきりになっても構わないというのなら今のままでいいかもしれないけれど、「もっと元気に長生きしたい(させたい)」と思うのなら前向きに手術を受けることを検討してもいいのではないか?という提言をしました。その結果として、今回TAVIを受けることになったのですが・・・良い結果になることを切に願います。

ところで、「寝たきりになりたくない」と思って、無理して散歩を続けていた叔母。そういう思いの人は実は少なくないのではないかと思います。骨格筋は動かないとどんどん退化するから・・・でも、心臓弁膜症は鍛えて改善させる病気ではありません。この場合は、心臓としてはじっと動かないで寝ているのがベストなのです。このジレンマ、心臓リハビリとしてだれか専門家が指導しないと難しすぎると感じました。

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