マスク美人
マスクと云えば、わたしが医学生だった頃、夏休みを使って市中の公立病院の麻酔科の見学に1週間ほど行ったことがありますが、あのとき、当時の麻酔科部長が云ったことばを思い出しました。
「君たち、くれぐれも、仕事中のオペ室のナースを見て惚れたりするなよ!」
オペ室のナースはいつもマスクをして目元しか出していない。みんな美人に見える。オペ室のナースはいつもテキパキと仕事をこなし、器械出しなどもきちんとできる優れたナースが多い。でも、それが日常生活だと思ったら大間違いだぞ。そもそも、マスク外したら印象が全く違うから、外で出会って声かけられても、「だれ?」と思うことは多々ある。仕事のできるできないが日常生活の家事のできるできないとは関係ない。きちんとオンオフを切り分けられる力量がある。さらに人を見る力も養えられているからな。よほど自分に自信が無ければ太刀打ちできないかもよ。とまで云われたのを思い出しました。
今となってはとても失礼な話です。パワハラ・セクハラものかもしれません(笑)でも、たしかに一理あります。今はコロナ禍で多くがマスクで顔の半分以上を隠している状況です。うちの職場のように同じ年格好のお嬢さん方がたくさん働いているところでは、正直、誰だか区別が付かないことが多々あります。もともと美人さん揃いの職場なのにさらに涼しい目元しか見えないとなるとみんながマスク美人・・・よほど特徴的な声でもしていないと遠目ではわかりません。これで夏用に髪を切ったりなんかしたら、おじさんには識別能力ほぼゼロです。お店のレジのお嬢さんも受付のお嬢さんもゴルフのキャディさんもみんなマスク美人。逆に、テレビでわざわざ名前まで出されて紹介されているのにマスクでほとんど顔を売り出せない人をみると、もったいないと思うことしきりです。
でもこれで、急にマスクを外すようになると、対人関係がとても不安になる人がたくさん出てくるのではないかと懸念します。わたしですら、顔の表情(とくにだらしない口元)に自信がないから、それが隠せてラッキーとばかりに自信を持って相手を見据えて話せていたのに、それがなくなると、恥ずかしくて急に相手を直視できなくなるかもしれません。マスク美人が急に自信なげなモジモジお嬢さんに変わってしまうのは、なんかとてももったいない気がするのですが・・・。
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