肝炎体操
非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に対する食事・運動療法、特に運動による効果は『肝臓リハビリテーション』(肝リハ)として注目されてきているそうです。そんな中、
<肝リハ、体重減少を伴わなくても脂肪肝改善>というタイトルが日経メディカル2020/10/06号で配信されてきました。
肝リハが筋力アップだけでなく脂肪肝の改善効果が期待できるとなると、重症肝疾患の患者さんだけでなくわたしたちが関与する多くのメタボや生活習慣病としての脂肪肝に悩む受診者の皆さんにも情報を伝えなければなりますまい。
肝リハの主体となる運動について、久留米大学で開発された『肝炎体操』という運動プログラムが紹介されていましたので、ご紹介します。動画配信されていますので、興味ある方はどうぞ。
運動強度としてどうこうとかいう問題は実際にやってみて各自で判断してもらうとして、「日頃からかなり運動しているのに脂肪肝が改善しない」とぼやく皆さんの解決策になるといいのですが・・・そもそも、運動量にも増してしっかり飲み食いしているであろう食事形態は死守しながら「運動だけで何とか・・・」と願う御仁たちの期待に応えられるものかどうか。あるいは、「運動は苦手だから」という人たちに提案されているプログラムと推測されますが、テレビの健康番組で紹介されるヤツと同じで、これを独りでやろうとすると意外に敷居は高いモノです。どれだけ簡単な運動で、「これならいつでも簡単にできますね」とタレントさんに云わせたとしても、毎日これをやり始めるだけのモチベーションが続きません。地域のラジオ体操と同じです。皆が集まって、皆がするからやむを得ずするという半強制でない限りそう容易(たやす)い行動変容ではありません。もともと”運動欲”という欲が存在しないニンゲンにとって、”運動”というものは運動を生業にする人には想像できないくらい大変なものなのであります。
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